便秘解消のために病院へ行く必要がある場合
肉食中心の食生活の現代人にとって、最早便秘は切っても切れない存在となりつつある。
基本的には食事や生活習慣の改善、適度な運動で改善されていくものがほとんどだが、中には病院での治療を必要とする場合もある。
昨今では『便秘外来』というものまでもが存在しているほどだ。
どのような症状の時に病院受診の必要があるのか。
まずは血便が出ている場合。
出血の箇所によって赤黒かったり、鮮血気味だったりするが、便に血が混じっている場合はすぐに病院へ。
赤黒い出血の際は、比較的肛門から遠い場所での出血の場合だ。
一般に十二指腸潰瘍や胃潰瘍が疑われる。
逆に鮮血の場合は肛門付近からの出血となり、痔であったり、大腸ガン、大腸ポリープ等が疑われる。
血便が出るようなときはどちらの場合であっても、早めに医療機関を受診する必要がある。
また、便秘解消の為に下剤を使いすぎても病院受診が必要になる場合がある。
便秘解消のために多くの薬は使用していくうちに耐性ができていく。
下剤においてもそれは例外ではない。
便秘になり、下剤で出す、を繰り返すことで、どんどん下剤が効きにくくなっていくのだ。
その典型例が下剤依存症だ。
下剤依存症になると、下剤なしで排便することが難しくなる。
また、排便に必要とする下剤の量も段々と増えていく。
重症化すると、下剤を飲まないで自然に排便することが不可能なまでになってしまうのだ。
そうなると常に腹部の膨満感や胸やけに苦しまされることとなる。
下剤依存症が重症化してしまうと、自然な治癒はできないのでここでもまた病院受診が必要となる。
便秘で病院受診した場合は、その程度によってさまざまな治療がなされる。
まず問診、触診はほとんどの場合行われる。
それから個人個人の状況によって、内視鏡検査、腸内洗浄などを施していくのだ。
前述した下剤依存症などの場合は、継続して病院受診する必要がある。
また、病院での施術だけではなく、食生活、生活習慣についても改善するよう指導されるだろう。
病院での治療だけでは、やはり根本的な便秘解消までは至らないのだ。